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先日、お亡くなりになられた星野仙一さんの最後のテレビ出演となるファミリーヒストリーを観ました。闘将と言われた鬼監督は、母親からたくさんの愛を受けて育てられました。
このような内容のテレビ番組でしたが、私は『自分の先祖はどんな人だったんだろう?』という疑問が浮かび上がりました。父方の祖父は、父が9歳のときに亡くなっているので、私は会ったこともありませんし、今まで『知りたい』と思うこともありませんでした。
しかし、ファミリーヒストリーを観たことで、先祖に興味が沸いてきました。
自分の親や祖父や祖母、先祖も生まれた時代を一生懸命に生きていて、その結果、私が生まれてきているんです。そう考えると自分のルーツを知らないままというのはもったいない気がします。
今回は、2カ月ほど時間をかけて先祖調べの調査をしてみました。素人でも結構がんばれば何とかなるものです。もし、あなたもご自身の先祖に興味があれば、この記事が先祖探しのヒントになれば幸いです。
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先祖は武士が良い?武士じゃないとダメ?
はじめに先祖のことを調べようと思ったとき、頭によぎったことは『自分の先祖が武士だったら嬉しいなぁ』でした。特に理由はありません。単純にそう感じたんです。
もし、ご先祖様が刀を差して、悠々と歩いている姿を想像すると誇らしい気持ちになりませんか?私はそう感じていました。
しかし、先祖のことを調べようと本気で考え始めると、そんなことはどうでもよくなりました。例えば江戸時代の武士比率を見ると当時の日本国民の2割程度しかいなかったようで、多くは農民です。
私は両親からも、『先祖は武士だった』という話も聞いたこともありません。というより先祖の話すら聞いたことがありませんでした。
ここで反対のことを考えてみます。仮に200年後、自分の子孫が先祖について調べようとしています。
俺のご先祖様は大きな会社の社長かもしれない
土地持ちの大金持ちだったかも
国家のために働いた偉い人
社会に貢献した学者さんかもしれない
ノーベル賞とか取ってるかも
勝手にこんな期待されても困りますよね。どれも当てはまらないし。全然普通の人なんですけど・・・。
こうなります。自分が普通の人なのに、先祖に期待するのは筋が通りません。(笑)もしかしたら、自分の先祖を調べることで先祖供養になるかもしれません。
あなたの先祖は力があった人です!
1つの仮説を立てます。例えば江戸時代の江戸。当時すでに人口100万人都市ですが、鎖国をしていた日本は今の時代のように、モノも食べ物も溢れていません。農民の年貢も平均すると50%ですし、残りのお米を食糧にして、お金に換えて生活するにしても、豊かな生活をしている家は少なかったはずです。
大きな病気にかかれば満足な医療もありませんし、江戸時代の医術は漢方です。効くか、効かないかわからない薬を飲まされて病気が治るはずありません。
また、仕事中に致命的なケガをすれば、外科医はいませんし、命が助かる見込みもない時代です。
当時の日本の産業は、農業か綿織物くらいですから、悪天候が続いて作物が取れなければ毎年でも飢饉になり、餓死者や栄養失調で死亡する人が出ていた時代です。
つまり、私やあなたがこうして生きているということは、先祖はそれなりに力があったのではないかという仮説が立ちます。
江戸時代は、早死にしてしまうリスクが多かった時代です。しかし、あなたがいるということは、ご先祖さまはリスクを乗り越えて、遺伝子を残してくれたということになります。あなたが生きているということ自体奇蹟とも言えますよね。苦しい時代や疫病、飢饉なども乗り越えているということです。
そのように考えると、僕を生かしてくれてありがとうという気持ちが沸いてきて、『ご先祖さまありがとうございます!』と感謝の気持ちしかありません。
詳細はわからないけど命をつないでくれたのがご先祖さま
先祖が武士であれば、禄と呼ばれるお米が支給されている訳ですから最低限の飲食は確保して生活していたかもしれません。
商人であれば商売が上手で利益を残せた人なはずです。また、農民であった場合、地方豪族や、地域に影響力を持っていたか、地元の庄屋(周りの農民を仕切っていた人)の可能性が高いのです。
そう考えるだけでもご先祖さま探しが楽しくなってきますし、どんな仕事をしていたか興味が沸いてきませんか?
先祖探しの方法は戸籍謄本の取得から始まります
今回、私が自分の先祖に興味を持ってから、先祖調査の専門家に依頼することも検討しました。しかし、自分で調べてみたいという欲求から、近所の図書館で先祖調査の方法を調べていけるところまでいってみたいと思います。
そして、先祖探しは第一は戸籍謄本の取得から始まります。
結婚することを『籍を入れる』と言いますよね。これは夫の本籍に入るということから籍を入れるという言葉になったようです。そして、日本国民は誰もが戸籍を持っています。
戸籍とは?戸籍謄本とは?
現在の戸籍制度は明治時代に入ってから改正されています。江戸時代の戸籍は藩(当時の県)が管理するものではなく、近所のお寺が管理していました。(正しく言うと檀家になっているお寺)国民は檀家になることが義務だったので、必ずどこかに入っています。現在も国会図書館や地域の郷土資料館では、お寺が管理していた戸籍のようなものが現存していることもあります。これを難しく言うと、宗門人別帳(しゅうもんにんげつちょう)と呼ばれるもので、当時の身分や家族構成、家長が誰だったか記録したものです。
明治時代に入り、国が国民を管理するようになり、都道府県に管理をさせました。これが戸籍です。現在の戸籍は夫婦(家計単位)になっているものの、明治時代では家単位で保存されていました。
戸籍には、個人の氏名、生年月日や出生日時、死亡日時、結婚や離婚の事実、親は誰か?養子縁組の事実などが書かれています。
つまり、本籍をたどっていくと、ある程度のことがわかってくるようなのです。
例えば、武士の家であれば、男の子が生まれなければ養子縁組で男の子を親戚からもらったり、結婚する際、武家の次男や三男を養子として迎え、自分の家を継がせています。これが戸籍謄本に載っていれば高確率で武家の家だという仮説ができるようになります。
専門家が言うには、明治時代になってからも、養子縁組は頻繁に行われていて、何かしら先祖の手がかりになるようです。
また、江戸時代は藩から出ることが許されなかったので、明治初期の戸籍までたどりつくことができれば、その地域で代々生きていた家系ということがわかってきます。そのため、先祖調べの第一は戸籍謄本の取得から始まるのです。
自力で戸籍謄本を遡れるところまで取得することは可能です。先祖調査の業者に頼めば10万円~15万円するものも、自力でやれば1万円もかからず調査可能です。やり方は下記の記事を参考にしてください。
【参考:自分でできる先祖調べ:はじめは戸籍謄本の取得から始めましょう】
しかし、戸籍は保存期間があります。あまりに古いものは破棄されてしまう危険性があるんです。
戸籍の保存期間は短い
過去の戸籍は家単位、現在は夫婦単位になっていますが、子供が独立して、両親がなくなれば、生存者のいない戸籍として扱われます。これを除籍謄本と呼びます。現在の除籍謄本の保存期間は150年ですが、平成22年(2010年)までの除籍謄本の保存期間は80年と短いです。
もし、明治初期に子供が全て家を出て、両親が亡くなって戸籍が除籍になっている場合、戸籍謄本はある程度までしか遡れない可能性もあるんです。
このような事情があるので、あなたがご先祖さまに興味をお持ちなら、戸籍謄本だけは取ってしまった方が良いです。廃棄されてしまえば、調べることができなくなってしまいます。
実家が本家の場合は戸籍を調べる必要がない
先ほど、江戸時代はお寺が戸籍を管理していたという話をしました。江戸時代はキリスト教が禁止され、全てが仏教でしたが、どこの家もどこかのお寺に所属して、檀家になるのが決まりでした。あなたの自宅や実家が本家の場合、仏壇に位牌や過去帳と呼ばれる先祖代々の戒名があれば、わざわざ戸籍謄本をたどっていく必要はありません。また菩提寺(ぼだいじ、先祖代々のお寺、お墓という意味)がわかれば、ご先祖さま調べは簡単なものになるでしょう。
私は手がかりがないので、戸籍謄本の取得からスタート
私の場合、先祖に関する情報はほぼない状態でした。唯一知っているのはこれだけです。
親父の実家は八王子だよ。それ以外のことはよくわかんないんだよね。
本当にこれだけです。しかも、家紋についてはこれくらいの情報しかありません。
丸に三つ鱗だなぁ
↑これです
自分の父を疑うわけではありませんが、あまり信憑性はないと思っています。私の父は適当なんです。家紋は自分で作ってしまったり、勝手に家紋にするもできるらしいので、もしかしたら、勝手にきめてしまったんではないか?くらいに思っていましたし、証拠としては不十分です。
ただ、先祖は東京の八王子で生活をしていた可能性は高い。これだけしかわかりません。
これについては地元の人に手紙で聞き取り調査する方法があります。実際に私がやってみたのはこちらの方法です。今後、自力で先祖調べをしようと思っている方は参考にしてみてください。
【参考:先祖の生活を自力で調査!アンケートで地元を調査してみよう】
戸籍謄本取得の基本知識
戸籍謄本の取得は郵送が効率的です。明治以降、人は自由に転居できるようになりました。封建時代では転居すら許されなかったので、本籍地が変わることはありません。転居が自由になったことで、本籍地を動かすことも、住所を変更することも容易になりました。
戸籍謄本は各市町村単位で保管していますので、本籍地を動かした場合『前本籍地の記載はあるものの、前本籍地に戸籍謄本を取得し直さなければなりません』今回のミッションは遡れる限り戸籍謄本を取得していきます。私の場合、結婚したときに埼玉県越谷市に本籍を動かしましたし、前本籍は板橋区です。
八王子まで遡ることを考えても、越谷市⇒板橋区⇒八王子市に申請する可能性があります。
正直、あっちこっちに行ってるほど時間はありません。
そのため、郵送で戸籍謄本を取得した方が効率的です。
戸籍謄本の取得方法
各市町村のHPを見ると、郵送による住民票の申請方法、戸籍謄本の取得方法が詳しく載っています。申請するのは『戸籍謄本』です。謄本と抄本がありますが、抄本は1人だけのものなので、国家資格を取るときの身分証明書に必要なことがありますが、抄本では先祖を調べられません。
また、戸籍の難しい説明をすると、戸籍も種類があって、除籍戸籍とか改正原戸籍(かいせいはらこせき)と言うものがあります。取得漏れをしてしまうと、先祖の情報が欠落してしまう可能性があるので、戸籍謄本申請書の備考欄に『先祖を調べているので、そちらで保管している戸籍謄本を全て取得したい』旨を記載しておきましょう。
これを書いておくと、間違いなく電話がかかってきます。私は『先祖を調べています。戸籍のことは詳しくわからないので、全部取得させてください』と書きました。これで保管されているものを全部出してくれます。また職員の方が詳しく説明してくれます。
- 戸籍謄本申請書(市町村HPからプリントアウトする)
- あなたの身分証明書のコピー
- 戸籍謄本に必要な定額小為替(郵便局で購入)
- 返信用封筒
定額小為替は戸籍謄本の枚数によって必要な金額が変わってきます。市町村側も申請書が届いてからでないと戸籍謄本の調査をできないという建前があるので、定額小為替が足りない場合は、追加で郵送する必要が出てきます。
申請書を出して、だいたい3.4営業日ほどで戻ってくるケースが大半です。個人で先祖調べをする人は多いようで『先祖を調べているので』というと、大抵の場合わかってくれるので、これも必要ですね。とか丁寧に教えてくれます。
私は実際に、3か所の役場に戸籍謄本の申請をしました。明治初期まで遡れました。このときの先祖の生年月日を見ると、安政5年というのもあり、井伊直弼が安政の大獄をやったときに生きていた先祖がいたことに震えました。
次の記事は戸籍謄本の見方とか、戸籍謄本から見えてくるもの、次にやることなどを書いていきます。記事は右側の『先祖調べ』に保管していきます。ご興味があればお付き合いください。
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