私が自分の先祖に興味を持ったのはNHKのファミリーヒストリーで星野仙一さんが登場したときの放送でした。
うちは家系的に先祖に興味がある人もいなく、残されている古文書や位牌、口頭で伝えられていることも一切なかったので『先祖は大したことないだろう』と思っていました。
例えば、歴史的に名前を残した土方歳三の子孫なら当然のように情報が残っているでしょう。うちの場合、全く先祖の情報がありませんので『そういうことだろう』と思い全く先祖に興味がなかったんだと思います。
それがファミリーヒストリーを観たことで先祖に対する考え方が少し変わりました。

情報残してないなら、こっちから探してやる!
こんな感じで私の先祖調査が始まりました。私と同じように『自力で先祖調査をしたい!』と思っている方の自力調査方法や参考になれば幸いです。
先祖探しは専門家に依頼するのがベスト!しかし費用は高い!!
私がはじめに先祖探しをしようと思ったとき、ネットで『家系図作成や先祖を調査してくれる業者』を探しました。

5万円くらいで家系図作成。5万円くらいで先祖調査をしてくれるなら、やってもらった方が手間がかからないと考えました。
とんでもありませんでした。家系図作成や先祖調査を代行でやってくれる業者は主に行政書士やたまに業者がいるくらいで、50万円~200万円とか平気でします!!

そんなお金持ってないし、持ってても違うことに使いませんか?
ということで自力でやることに決めました。そもそも、面倒くさいことが嫌いでない性格と、業者に任せっきりで本当に正しい情報なのか信用できない部分もあったので、自分でやってみたいという気になったんだと思います。
まずは基礎知識の習得:図書館で先祖調査用の本を借りる
埼玉県に事務所を構えている行政書士の先生です。本業よりも先祖探しの方法の第一人者的な存在になっていると思います。
この方が書いた本のとおりに進めれば自力で先祖を探すことは可能です。
こまかく『こういうことをやった方が良い』とか『こういう方法で調査を行えば素人でも調べられます』と丁寧に記載されています。
出版は古い本なので図書館にありますし、価格も安いので先祖探しのバイブルとして自宅に保管しておきたい1冊です。
他にも先祖探し本や名字由来の本などを何冊か借りましたが、あまり参考になるものはなくて『先祖を千年、遡る』これ1冊あれば十分です。
自力で先祖を探していくには多少の知識は必要です。例えば戸籍謄本って何?とか定額小為替を送付するとかです。
【参考:自分でできる先祖調べ:はじめは戸籍謄本の取得から始めましょう】

戸籍謄本では、明治初期までしか遡れません。あなたから見て4代、5代前までさかのぼることはできます。ここまでやるだけでも自作で家系図を作ることは可能です。
明治初期以前の戸籍は壬申戸籍(じんしんこせき)と呼ばれる戸籍で管理されていました。当時は個人情報の観点は一切ないので身分まで記載されていたようです。これが差別につながるということで、現在は閲覧できなくなっています。
本格的にやるなら菩提寺調査や位牌で調査する
戸籍謄本以外の調査方法も先祖を千年、遡るで丁寧に書かれています。私もこのとおりに、菩提寺調査と、菩提寺周辺の図書館、郷土資料館で資料を読み込みました。実際に調査した内容はこちらの記事で詳しく書いています。
【参考:素人でも先祖を調査できる!郷土資料館や図書館で先祖の足跡をたどる】
【参考:自力の先祖調べも足を使おう!自分で調査すれば無料!現地情報収集1日目】
私の場合、調査に2カ月くらい時間もかかり、本家周辺の同姓の方にアンケート調査をしました。返信率は17%ほどでした。今思えば楽しかったです。
自分の先祖には、少しくらい情報残しておけよ!という気持ちもありました。気持ちいいほど何も残っていなかったのと、菩提寺が焼失(がけ崩れ?)でなくなっていたので、江戸時代初期までしか遡れませんでしたし、先祖の身分は状況証拠しかなく、確固たる証拠が出てこなかったのも少し気持ち悪いです。

私の先祖調べはこちらの記事が最終になっています。
私が先祖に興味を持たなかったら八王子に行こうともしなかったでしょうし、本家の方とも会うことはなかったと思います。先祖探しをきっかけに本家の方と話ができたことは有意義でした。
納得できないから結局業者に頼んだ(笑)
素人の私がここまで調べられたんだから、プロならすごいはずです!
私の中でプロとアマチュアの違いは、プロはその分野を仕事にして、生活できるくらい稼いでいる人。アマチュアは趣味でやっている人というくくりがあります。

それ、俺が教えたんじゃん。

そうだよ。正しいと思ってる。
しかし、丸山さんにお願いして200万円とかはムリです(キッパリ)多少、質が落ちてもリーズナブルなところでお願いすることに決めました。
15万円で家系図作成。簡易武士調査、過去の先祖の調査をやってくれる業者(株式会社)を見つけました。

この業者は関東周辺に事務所もあり、実際に会ってみて、私のここまでの調査をお話しました。彼らが言うには『我々はプロなのでもう少し何か出てくるかもしれない。我々の事務所には、名字研究家もいるので、期待に添える可能性は高いです!』という話だったので、安心してお願いすることにしました。
私がこれまでに調べた文献や、位牌の写真、郷土資料館で手に入れた八王子千人同心の名簿、お墓の墓誌などなど、全てメールに資料として添付して送りました。

結果が楽しみです。
家系図の調査結果が来た!
書類を1枚ずつ入れていけるファイルに入って納品されてきました。納品物はファイル1冊とお礼状や、サービスということで頼んでもいない書籍が入っていました。
書籍は先祖調べや名字の由来のことかと思いきや『夢をかなえる小さな習慣』というタイトルの自己啓発本。
まだ読んでいませんが、終盤の方はパワーとか、エネルギーとか、宇宙からのサインとか少し危ない内容になっている気がします。(まだ読んでいません。見出しを見ただけの感想です)
話は戻って、調査報告書は『久保』という名字の由来や、どこで発祥したものかという説明からはじまりました。戸籍謄本のコピーが入っていますが、これは私が送ったものなので業者さんが取得したものではなく、Uターンで戻ってきたという感じです。
それと、報告書は長々と続くんですが、業者側は机上で調査したものが多く、新しい発見には至りませんでした。業者さんの名誉のために言っておくと・・・。
- 日本歴史地名大系
- 角川地名大辞典
- 姓氏家系大辞典
- 論文『八王子千人隊の士族復帰について』
- 駿遠へ移住した徳川家臣団
こちらの文献を調子してもらって、文献のコピーもファイルに入っていました。

今回、業者さんに依頼したことは不満が多いです。『位牌の写真を送ったんだから、位牌の年度を調べて家系図の中に入れておいてくれ』とか、『せめて新しい先祖の情報1つは持って来いよ!』
あんな自信満々に言っておいてこれだけ?という感じです。まぁ、キレイにファイリングされているので、今回の先祖調査で協力してもらった親族にコピーして配っていこうと思っています。
私が調査したことをまとめただけになっているようにも感じました。

丸山さん(書籍の筆者)の調査は違うのかなぁ・・・。でも200万円とかムリなので・・・。
自力の先祖調査まとめ
私が自力で調査した内容を全てブログにまとめました。全く先祖調べをしたことがなくても、やり方がわかれば、かなり深く調べられることがわかりました。
私の移動は東京都内だけで済みましたので楽でしたが、人によっては新幹線を使って移動したり、宿泊したりする必要があるかもしれませんね。
正直なところ、自分の先祖を調べても何にもなりませんし、自己満足の世界です。ただし、今現在あなたが命を受けて生きているということは、先祖が命をつないでくれたからこそであり、感謝しなくてはいけないと思います。
私の場合、菩提寺が原因不明でなくなっていて(住職もよくわかっていない様子)墓石も昭和に入ったくらいに新しいものが作られているので、調査は消化不良のまま終了してしまいましたが、先祖調査をやってみて良かったと心から感じています。

戸籍謄本の保存期間は決まっています!後でやろうと思っていたら重要書類が廃棄されている可能性もあります。興味がある方はご自身の先祖を調べてみてくださいね。
まさか、ご先祖様も数百年後の子孫が自分のことを調べているとは思いもしないでしょう。少しご先祖様を近くに感じれるようになりました。
うちの実家のお墓は祖父と祖母しかいませんが、今までと違った目線でお墓参りができそうです。